2013WBC優勝国ドミニカから学ぶ野球〜ドミニカ共和国で受けた衝撃!〜

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こんにちは、Kyutaです。

ベイカルブログでは野球の「知識」や「考え方」についての情報発信をしています。

野球少年
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Kyutaの野球観はいつ、どこで作られてきたの?

Kyuta
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私の野球観を作ったポイントは3つあるんだ!①高校野球での経験②ドミニカ共和国に行って学んだ経験③メジャーリーグを実際に見て学んだ経験。今回の記事では②のドミニカで学び、感じたことをまとめているよ。

今回の記事では2013WBC(ワールドベースボールクラシック)優勝国であるドミニカ共和国で学び、感じたことを紹介していきます。

指導者は必見の内容になっているので、ぜひご一読ください。

プロフィールでも少しドミニカのことを紹介しています。



ドミニカ共和国に渡る

第3回WBC優勝国でもあり、メジャリーガーをアメリカ人以外で最も多く輩出している国でもあるドミニカ共和国に興味が湧き、友人の紹介でドミニカ共和国に渡り1週間ほど野球について学びました。

ドミニカと日本のMLBプレーヤー数

日本人・ドミニカ人にとって野球は人気スポーツです。子どもから大人まで、多くの人々が野球をしたり、観たりしています。

日本にも、ドミニカにもプロ野球リーグがあります。ドミニカのプロ野球(ウィンターリーグ)については2016年に筒香嘉智選手が参加したことも話題となりました。※多くのメジャーリーガーがウィンターリーグに参加しています。

日本とドミニカ、世界最高峰のプロ野球リーグであるMLB(メジャーリーグ)でプレーしている人数を比較してみると

メジャーリーガー人数比較

2017年のデータ
日本・・・8人
ドミニカ・・・151人

ドミニカは日本の約19倍です!!!!

ちなみに人口も比較してみると

人口比較

日本・・・約1億2000万人
ドミニカ・・・約1000万人

ドミニカは日本の12分の1倍!!!!

いったい日本とドミニカでこれだけの差が出ているのはなぜなのでしょうか。

ドミニカに対する思い込み

日本のメディアをはじめ、多くの日本人はドミニカの選手の活躍の要因を『ハングリー精神』『身体能力の違い』と表現しています。本当にそうなのでしょうか。

ハングリー精神

ハングリー精神とは、目標や自分の夢、物事を強く求め、達成するために強い意志を持って立ち向かう気持ちや心意気などを意味します。 スポーツの場で使われることも多く、「現状に満足しない」「高い目標がある」「何事にも挑戦する」といった場面で使われています。

就職ジャーナル【マンガで用語解説!?】第8回「ハングリー精神ってどういう意味?」

私がドミニカに渡り、ドミニカの選手、指導者、保護者と接して感じたのは上記にあげた『ハングリー精神』ではなく、以下の2つです。

ドミニカで感じた2つのこと

①ポジティブシンキング
ドミニカ人は非常に明るく楽しい人が多いと感じました。日本の生活と比較したら、とても貧しいドミニカ人にとって、明るく楽しく過ごすことは大切なことなのです。失敗した時、嫌なことがあった時の切り替えは抜群に早いです。ドミニカ人が「どんなに悪いことがあっても仲間と一緒に飲んで踊れば、今日もハッピーな一日になるじゃないか。」と心から言っていたのは印象的でした。
ドミニカの野球の練習を見学した時に、失敗したらどうしよう、怒られるからやめておこう、という消極的な言動や行動は全くありません。挑戦してみよう、やってダメでも次は違う方法でやってみようと常に積極的な言動や行動にあふれていました。

②「神が決める」という文化
確かに経済的には厳しい状況のドミニカ共和国で、ほぼ全ての子どもが野球で成功する(メジャーリーガーになる)ということを夢見ています。しかし、日本人が想像している『ハングリー精神』は全く感じませんでした。「絶対勝つぞ!」「絶対にメジャーリーガーになって大金持ちになってやる!」なんて言っているドミニカ人はいません。※日本ではよく「絶対勝つぞ」「絶対甲子園いくぞ」など耳にしますが・・・。
野球を見ている何人かのお父さんに「子をメジャーリーガーにさせたいか。」と尋ねると「神様が望むならね。」とほとんどのお父さんがニコニコして答えてくれました。

あるマイナーリーグの選手の言葉を紹介します。「結果はコントロールできるものではない。神様のみが決めることである。結果はわからない。僕たちは淡々と練習をして自分たちの能力を最大限に伸ばすことだけを考えているんだ。

この2つ、私たち日本人にはできないことなのでしょうか。

ドミニカのように経済状況が厳しくないとできないことなのでしょうか。

身体能力

ドミニカに渡る前は『ドミニカ人の身体能力は凄まじく高いだろうな』と思っていました。

ドミニカに渡り、小・中学生年代の練習を見た際、私は

え?!日本の小・中学生のチームと試合をやったら確実に日本のチームが勝つわ!

と驚きました。ドミニカの小さい子たちを見ていてもそんなにうまいと思いません。身体能力もずば抜けているとは思いません。技術指導もほとんど行っていません。

ただ『身体能力』は日本人もドミニカ人もそれほど差がないと感じましたが、日本が確実に負けているポイントが2つありました。それは

楽しんでプレーしている子どもの姿」と「指導者の考え方」です。この違いがドミニカの選手の活躍の要因ではないかと私は考えています。

結論

ドミニカの選手の活躍の要因は『ハングリー精神』『身体能力の違い』ではない!!



日本とドミニカの育成システムの違い①

ポイント
  • 各世代でチームに所属する点は日本もドミニカも同じ。
  • 大きな違いはドミニカは16歳からMLBが経営するアカデミーと契約する。
    ※契約できない選手もいる。
  • 日本の高校野球は希望すれば誰でもできる。

日本とドミニカの育成システムの違い②

ポイント
  • 日本はどの世代でもトーナメントの全国大会が行われ、常に勝利を目指している。これによる弊害は多数ある。
  • 日本は勝利を目指しすぎてスケールの小さい選手を育成してしまっている。逆にドミニカはシンプルに上手くなることだけを考えているのでスケールの大きな選手が育つ。 
  • 日本は主力選手が試合に出場する機会が多いため、成長期が早い選手が有利。成長期が遅い選手は不利。ドミニカでは成長期は関係ない。

あなたはどちらの国のシステムが良いと感じますか?



ドミニカの指導のあり方

最後に伝えたい皆さんに伝えたいことは、ドミニカの指導者から学んだ最重要ポイントです。

一方向でなく双方向の敬意(リスペクト)

敬意(リスペクト)は選手から指導者へ一方向にだけ向かうものではありません。日本では選手から指導者への一方向の敬意が多いと感じます。それも偽物(強制された)の敬意・・・
ドミニカでは敬意は指導者から選手に対しても向けられます。指導者と選手は対等の立場でなくてはなりません。そうすることでお互いの真の信頼関係が構築されるのです。

指導者のために選手がいるのではない。選手がいるから指導者として存在できる。選手がいなければ指導者は必要ない。だからまず指導者が選手に敬意を払うことは当然です。

指導者から選手へ敬意がないところに、選手から指導者への敬意は生まれません。また、指導者から選手へ敬意を払っても必ずしも選手から指導者への敬意が返って来るわけではありません。でも諦めないでください。指導者は選手に敬意を示し続けることが重要です。

日本の良いところって?

ドミニカのことを知り、日本の野球の課題がたくさん見えてきたと思いますが、もちろんドミニカにない、日本の良いところもあります。

ドミニカにない日本の良いところ!
  • 道具を大切にする。
  • マナー
  • 時間を守る。
  • ルールや約束を守る。

まとめ 

日本の野球文化を大切にしながら

ドミニカの良い部分を取り入れる。

今後の野球界の発展のために改善できるところから変化していきましょう!!

『日本とドミニカの融合』

子どもたちを明るい未来に導けるように!!

目の前の結果にとらわれすぎないように!!

先を見据えた指導を心がけていきましょう!!

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